匠の技、オリエント工業のヘッドメイク

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 本日は先日フェアリージュエルを発表したオリエント工業のドールメイクをご紹介したいと思います。「人形は顔が命」とは昔のCMであったフレーズですが、やはり顔が気に入る、気に入らないもドールをお迎え(購入)するか否かに大きく影響するのではないかと思います。

 海外製ドールにも日本人好みのモデルが多く登場してきている今日ですが、シリコンドールメーカーとしては日本で最も古いオリエント工業はシリコンドールだけでも20年以上の歴史がありますから、美しく繊細なメイク、匠の技にも定評があります。

 まずは型から取り出した状態です。ヘッドの型から抜いただけなのでドールアイも入っておらず、少し不気味です。また周辺のバリも出たままなので、バリの除去もしなければなりません。まずはこうした細かい部分の仕上げから作業に入ります。

 頭頂部に円筒が生えていますが、これもソフビボディ時代からのオリエント工業ヘッドの特徴です。ここも頭の形に綺麗にカットしてあげます。

 バリを綺麗に除去して、ドールアイを入れるとドールヘッドという印象になってきます。しかしまだまだ不気味な感じで、ここからが職人仕事という感じになります。現在はメイク専門の方が1体1体丁寧にメイクをしていきます。

 塗装でいうと下地塗装の工程になりますが、眉や唇などパーツを濃い色で描き込む前に周辺を薄いベース色で描き込みます。メイクをしたことが無い人だと先程のドールアイを入れた状態からいきなり次の眉や唇を描くものだと思っている人も居るかもしれませんが、仕上がりをナチュラルにする為には必須の工程です。

 オリエント工業の製品も2000年頃のヘッドはもっと簡素でそんな印象でした。オリエント工業の知名度が上がり、それに伴って「メイクを専門に学んだ職人や美容業界のスペシャリストが入社して技術が格段に上がった」、外から見ているとそんな印象です。下の記事で2000年頃のメイクと現在のメイクを比較しています。

 眉毛を描いたり、睫毛、歯を取り付けると、カタログで見慣れた顔になりました。 顔のパーツ、パーツは白黒はっきりしているといかにも「人形」という雰囲気になってしまいますが、周辺部のボケがあり、しかも境界に芯があるこんな感じこそが「よりリアル」という感じではないでしょうか。

 これを機械がスタンプでポンポン印刷していくのではなく、一体一体職人がガンや刷毛でメイクしていくのですから匠の技と言えそうです。

 そしてボディに装着、ウィッグをセットして服を着せると存在感ある一人の女性となります。この最後の一コマはお迎えしたオーナー一人一人のマターです。美しくメイクされたヘッドもボサボサのウィッグ&汚い服では台無しです。大切にしていつまでも美しさを維持してあげましょう。

 私は自分でメイクしてしまいますので、そうしたサービスを利用したことは無いのですが、オリエント工業では再メイクなどのアフターサービスも行っています。各種アフターサービスが充実しているのも、国内に工場がある国内メーカーならではの安心感です。


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